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原因不明の手足の痛み、汗が出ない症状に悩んでいる方へ

ご自身やお子さんが、

・原因不明の手足の痛み
・汗がでない(もしくはほとんど出ない)

といった症状
で悩んでいませんか。

もしかしたら、『ファブリー病』という病気かもしれません。

私の子供は同じような症状で苦しんでいました。

小児科にいっても、ネットで検索してもそれらしき病気を見つけることができず、病気の特定に時間が掛かりました。

同じ悩みを抱えている方やその親御さんの目に留まれば何かのお役に立つと思い、記事を書かせていただきました。

子供が手足の痛みを訴える

子供が小学校低学年の頃だったと思います。

ある日、子供が高熱を出したときに、「足先が痛い」と涙ながらに訴えました。

病院で医者に診てもらうと、「風邪でしょう」と診察され、熱さましと感冒薬を処方されました。

熱が下がると、足の痛みは治まったようで、一旦は落ち着きました。

その後も、熱を出すたびに足の痛みを訴えるのですが、原因は不明。

『体質』なので仕方がないのかなあと考えていました。

汗がかけない

もう一つ気になっていた症状が、汗をかかないということです。

全く汗をかけないのではなく、ほんの少しにじむ程度の汗は出ていました。

汗がかけないので、夏の炎天下や運動などで身体が暑くなると、熱がこもって、

顔が赤くなりつらそうにしていました。

赤ちゃんのころを振り返ると、ちゃんと汗は出ていました。
だんだんと汗が出なくなってきたわけです。

その頃、エアコンなど空調の効いた部屋にずっといると、汗腺が減少し汗がかけなくなるという話を聞きました。

妻があまり子どもを外に連れていくタイプではなかったので、エアコンの影響で汗が出ないと素人考えで思い込んでいました。

ですので、体を動かし、少しずつ汗をかけば、汗腺も復活して再び汗が出るようになると思っていました。

症状がさらに悪化

しかし、学年が上がるごとに徐々に状況は悪化しました。

汗は更に出なくなり、暑いところにいたり、少し運動をして体温が上がるだけで足の痛みを訴えるようになります。

夏場に日向で走ったりすると、足の痛みで泣き出したこともありました。

中学生になると、さらに状況は悪化しました。

今度は、通常生活でも、一日中足の痛みにおそわれるようになり、足の痛みで通学もままならなくなりました。

私たち親も「おかしい」「おかしい」と思って、いろいろな医者に診せましたが、結局原因はわからずでした。

途方に暮れていたとき、周囲から念のため大学病院で検査してみたらどうかと言われて、検査に行きました。

大学病院での検査

大学病院での検査は、血液検査などを中心にやりました。

最初は、特に異常は見つからなかったのですが、先生から「一つだけ心当たりがあるので、遺伝子の検査もしてみましょう」と言われ、検査していただきました。

数日後、検査結果を聞きに行くと、「ファブリー病の疑いがあります」と言われました。

聞いたこともない病気でした。

ファブリー病とは

小児慢性特定疾病情報センターのHPを見ると、概要は以下のように記載されています。

ファブリー病はライソゾームに存在する加水分解酵素の一つであるα-ガラクトシダーゼ活性の低下により、その基質であるグロボトリアオシルセラミドが、血管内皮細胞、平滑筋細胞、汗腺、腎臓、心筋、自律神経節、角膜に蓄積し、腎障害、脳血管障害、虚血性心疾患、心筋症、皮膚病変、四肢末端痛、角膜混濁などを生じる。X染色体劣性遺伝形式をとるが、ヘテロ結合体の女性も発症する。

典型的なファブリー病では、幼児期以降もしくは学童期から生じる手足の痛み(四肢末端痛)や汗をかきにくいこと(低汗症や無汗症)、それによる体温の上昇を認める。その後、蛋白尿や被角血管腫、20代になると角膜混濁、腎障害、脳血管障害、心肥大を認めるようになる。この他、難聴、下痢などの消化器症状、精神症状を認める。学童期までの典型的な症状を呈さずに、成人期になり、心障害のみを認める心亜型や腎障害のみの腎亜型の遅発型がある。ヘテロ接合体である女性患者では、無症状から重篤な臓器障害を有する症例まで、臨床症状は多彩である。

と記載されています。

主治医の先生の説明によれば、症状の出かたは個人差があるようですが、

  • 幼児期以降もしくは学童期から生じる手足の痛み(四肢末端痛)
  • 汗をかきにくいこと(低汗症や無汗症)

は、子供によく出る症状で、ファブリー病と診断する根拠の一つになるようです。

まさに、私の子供が苦しんでいた症状でした。

(個人差はあるが)手足の痛みは、年齢とともに治まる人が多いとのことでしたが、

怖いのはその後の、腎機能障害、脳血管障害、心肥大だとのこと。

放っておけば、そうした障害が出てくる可能が高いので、早く治療を始めた方が良いとのことでした。

ファブリー病男性患者の平均死亡年齢は48.53歳とされていたが、対症療法の進歩と酵素補充療法により、自然予後は劇的に改善するものと期待されている

(小児慢性特定疾病情報センターHP)

何にもしなければ、子供が50年しか生きられないということに大きなショックを受けましたが、

とにかく早く治療を開始させてあげたいと思いました。

治療について

現在行われているファブリー病の治療は、「酵素補充療法」というものです。

活性が低下している酵素を点滴により補充するというものです。

治療の効果は、まだはっきりしない部分もあるようですが、効果は出ているようです。

もともと身体にないものを補充する治療なので、継続的(2週間に1回程度)治療を行わなければなりません。

治療は約6時間(副作用などを見ながら徐々に時間短縮はできるそうです)。

これを一生続けることになります。

平日に通う場合は、学校や仕事にも影響があります。

腎機能障害などで、人工透析になったら週何回も透析に通わなくてはならないことを考えれば、

まだましだと思えるかもしれませんが、

初めて聞かされた子供にとっては絶望的なことに聞こえたのではないかと、私は思います。

今後の希望として、

・飲み薬が開発されていること
・様々な分野で遺伝子治療の研究が進んでいること

が挙げられます。前者は、点滴をしなくて済む、後者は病気の根治につながるもので、非常に期待しています。

現在の状況

治療を開始して、まだ間もないですので、治療の効果は実感できるほど表れていませんが、

子供も症状が良くなるかもしれないという希望をもって、頑張って治療を受けています。

少しずつでも症状が改善することを祈って治療を続けたいと思います。

最後に

このページでの病気の説明等は主治医の先生から聞いたことを私なりに理解してまとめたものです。正確ではないかもしれませんので、必ず主治医の先生にご確認ください。

同じ悩みをお持ちの方が病気に気づいてもらうための一助となるようページを作りました。

皆さまのご家族が少しでも良い方向に向かうきっかけとなれば幸いです。

ABOUT ME
はぴねこ
ただの猫好きおじさんです。様々なきっかけで仕事に縛られず残りの人生を楽しんで生きようと決めました。楽しかったことや役に立つことを発信していきたいです。

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