夏真っ盛りになると美味しくなるゴーヤ。
栽培も簡単で多収穫ですし栄養も豊富なので、家庭菜園の定番にしたい野菜の一つです。
ゴーヤチャンプルーなど色々な料理がありますが、個人的には無限ゴーヤが大好きです。おつまみに最高です。
この記事では、そんなゴーヤの栽培について、
・ゴーヤ栽培で雄花ばかり咲いてしまう
・雌花が咲かないけどなんで?
・雌花が咲いてもすぐに枯れてしまう。落ちてしまう。
といった疑問にお答えしていきたいと思います。
この記事の信頼性
この記事の筆者は家庭菜園を始めて7年以上です。市民農園での露地栽培とプランター栽培で30種類以上の野菜栽培を行っています。ゴーヤも育てています。
【ゴーヤ栽培:雄花ばかり咲く】雌花が咲かない理由
ゴーヤを初めて栽培すると、「雄花ばかり咲くんですけど?」「雌花が咲かないなあ?」といった疑問が出てくると思います。(上の写真は雄花。花の下部分に子房のふくらみがないです)
私もそうでしたが、それほど心配することは無いので、理由を早速説明していきたいと思います。
主な理由は以下の6つです。
・そもそも雄花が多く雌花は少ない
・子づるや孫つるが伸びていない
・気温が低い
・日当たりが悪い
・肥料切れ
・水分不足
順番に説明していきます。
ゴーヤはそもそも雄花が多く雌花は少ない
1点目は、「ゴーヤはそもそも雄花が多く雌花は少ない」です。
ゴーヤの雄花対雌花の比率は、正確に記録したわけではないですが、ざっくり雄花10~20に対し雌花が1という比率です。
なので、雄花ばかり咲くというのはある意味当たり前なんです。
特に、咲き始めの時期は、雄花ばかりなのが普通です。
雌花が咲いていないと思っていても葉に隠れていたりして見逃していることが結構多いです。
雌花が咲かないなあ、なんて思っていたら、知らないうちに実ができていたなんてこともありますので、気になる方はくまなく探してみてください。
次に述べる2,3点目の理由に当てはまっていなければ、きっと見つかると思います。
子づるや孫づるが伸びていない
2点目は、「子づるや孫づるが伸びていない」です。
ゴーヤの雌花は、子づるや孫づるに多く咲きます。
理由の1点目で「特に、咲き始めの時期は、雄花ばかりなのが普通です」と記載しましたが、花が咲き始める頃は、まだ親づるの生長が進んでいる時期で、子づるの生長が進んでない状況であることが多いです。
そのため、子づるや孫づるにつく雌花が咲かないということは良く起こります(というか、それが普通です)
もし、ゴーヤの株がまだまだ小さいならそのまま待っていれば大丈夫だと思います。株が大きくなり気温も上がれば自然と雌花もついて実もなると思います。
一方で、もしゴーヤの株が2mとか、それなりに大きくなっている状態で、摘芯(親づるの先端を切って、子づる孫づるの生長を促す)していない場合は、摘芯すると良いと思います。子づるが伸びて雌花も付き始めるはずです。
いずれにしても、ゴーヤは暑い時期が来れば、実りますので、それほど心配しなくても良いです。
気温が低い
3点目は、「気温が低い」です。
ゴーヤの生育適温は25~30度程度ですので気温が上がらないと花は咲きにくいです。
植え付け時期の5月下旬から6月上旬ですと、まだ気温が低いですし、その後、梅雨を挟んで気温が十分に上がらない時期が続くと思います。
梅雨明けすれば、気温もぐんぐんと上がるでしょうし、それに伴ってゴーヤもぐんぐん生長しますので、気温が低い時期に雌花が咲かないなあと思っても、気長に待ちましょう。
なお、マルチを使っていない方は、マルチを使って早めに地温を上げておくと生長が進むのでお勧めです。
日当たりが悪い
4点目は、「日当たりが悪い」です。
ゴーヤは日当たりが良く、風通しが良い場所でよく育ちます。逆に日当たりが悪い場所では、十分に光合成ができず、生育が遅れます。
また、日当たりが悪いと気温も上がらないので、生育適温の25~30度程度に届かず、生長が緩慢になります。
生長が遅ければ、それだけ雌花が咲くのも遅れますので、できるだけ、日当たりの良い場所で育ててあげるようにしましょう。
肥料切れ
5点目は、「肥料切れ」です。
ゴーヤはもともと丈夫な野菜で、少ない肥料でも良く育ちますが、栄養が少なすぎるとやはり生長が遅くなります。
肥料(特に窒素系肥料)は与えすぎると葉っぱや蔓だけが旺盛に育って実が付かない「蔓ボケ」になる可能性があるので、気温が十分にあがっても雌花が付かないのであれば、少量の肥料をあげて様子をみましょう。
おすすめの肥料は、液体肥料です。
液体肥料は即効性があるので、週1回程度あげると、効果が目に見えて現れやすいです。私はハイポネックスという液体肥料を使っていて、生育が遅れているときや株がつかれてきたときなどに活用しています。
(参考)ハイポネックスは、ホームセンターなど店舗よりAmazonなど通販で購入する方が安いことが多いです。
水分不足
最後の6点目は、「水分不足」です。
ゴーヤは葉や蔓を旺盛に伸ばしますので、葉から蒸散する水の量も多くなります。
旺盛な生長を維持するためには、水分が必要ですが、夏場に晴れが続いたときなどは、水分が不足し、花が付きにくくなることがあります。
晴れの日が続く場合は、朝、晩にたっぷりと水やりをすると花のつきも良くなると思います。
ゴーヤの花が落ちる・枯れる
(上の写真は雌花。花ビラの下に実になる子房(小さいゴーヤみたいなもの)がついているのがわかると思います。)
ゴーヤ栽培でもうひとつ気になる点としては、朝、咲いていた花が、夕方には枯れたり、落ちていることがあると思います。
こちらについては、「花が一日で落ちてしまうのは、普通です。」という回答になります。
落ちているは、ほぼほぼ間違いなく雄花です。別途記載しておりますの通り、ゴーヤの花はほとんど雄花です。
ゴーヤなどは一日花ですから、雄花はすぐに落ちますが、翌日になるとまた別の花が咲きますので心配はいりません。なお、雌花は落ちないです。
ゴーヤの雌花を増やす方法
最後にゴーヤの雌花を増やす方法です。
雄花と雌花のバランスは先述の通り、一般的には10:1ぐらいですので、このバランスを人口的に変えるのは難しいです。
一般的なやり方としては、摘芯して、雌花が良くつく、子づると孫づるを増やすことです。親づるは10節あたりで摘芯、子づるは葉が混み合ってきたら摘芯という感じでやっていけばよいでしょう。
あとは、実を適期に収穫し、肥料切れに注意しながら、水分をたっぷり上げていれば、株がつかれることなく、雌花が咲き続けるはずです。
なお、プランター栽培などで早期に成熟したり、肥料のバランスが良く株が元気いっぱいなときには、逆に雌花ばかり咲いたり、いつもより雌花がたくさんつくということもあるようです。
まとめ
いかがでしょうか。
この記事では、ゴーヤの栽培について、
・ゴーヤ栽培で雄花ばかり咲いてしまう
・雌花が咲かないけどなんで?
・雌花が咲いてもすぐに枯れてしまう。落ちてしまう。
といった疑問にお答えしてきました。
いろいろと書きましたが、家庭菜園で育てるなら、ゴーヤは非常に簡単な野菜です。雌花が咲かない理由の多くは、「まだその時ではない」からです。
気温が上がるその日まで気長に待ってあげましょう。心配していても、暑い日が続くころには、こんなに食べられない、ってほど収穫できたりしますので。
記事は以上です。ありがとうございました。