夏のハーブ「バジル」。
我が家では、ピザやジェノベーゼソースによく使っていますが、独特の香りが良いですよね。また、夏野菜のコンパニオンプランツとしても有名で、トマトなどと混植しても良く育ちます。暑い時期になるとぐんぐん育って食べきれないほど収穫できます。
そんな、バジル、栽培は意外と簡単なのですが、初めて育てると、失敗したり、心配になることが結構あります。
この記事では、
・バジルがしなしなで元気がない。ぐったりして枯れたようになっている原因は何?
・買ってきた苗を植え替えしたらぐにゃぐにゃにしおれてしまった。どうしたら復活する?
という疑問にお答えしていきたいと思います。
この記事の信頼性
この記事の筆者は家庭菜園を始めて7年以上です。市民農園での露地栽培とプランター栽培で30種類以上の野菜栽培を行っています。バジルは毎年育てて食べきれないほどの収穫です。
【バジル栽培】ぐったり、しなしな、ふにゃっとしおれて枯れる理由
バジル栽培の悩みとして良くあるのが、
バジルが「ぐったり」「しなしな」「ふにゃっふにゃ」になって「しおれる」「枯れる」ということだと思います。
早速、バジルがしなしなにへたってしまう理由を説明していきたいと思います。
ポイントは主に以下の6点です。特に多いのは1点目から3点目です。
・水が足りない
・根の傷み、根腐れ
・気温が低い
・害虫の影響
・日照不足
・栄養不足
順番に説明していきます。
水が足りない
1点目は、「水が足りない」です。
どの野菜でも同じですが、水分が不足すれば、しおれてしまいます。
良くあるのは、室内でバジルを栽培して、霧吹きなどで表面を湿らせる程度に水やりをするケースです。バジルを栽培するのは暑い時期ですので、表面を湿らせてもすぐ蒸発してしまい、バジルの根に水が十分に届かなくなります。
バジルがしなしなにしおれてしまったらまずは水不足を疑いましょう。
根の傷み、根腐れ
2点目は、「根の傷み、根腐れ」です。
根の傷みは、ホームセンターなどで購入した苗を植え替えるときに良く起こります。植え替えをするときに、根っこを触ってしまう、ちぎってしまうなどです。
また、植え替え後は、バジルの根が土に活着していませんので、風などで揺れることで、根が傷むことがあります。
根っこが傷むことで水分が十分に吸収できずに、結果的にしおれることになります。
バジルは丈夫なので、根が軽く傷んだ程度では枯れたりしませんので、植え替え直後などでれば、日陰などにおいてそのまま様子を見ましょう。
問題は根腐れです。
単純にしおれて元気がないだけではなく、葉が黒ずんで枯れてきたら根腐れが疑われます。
根腐れは、水分過多によって根っこが腐ってしまうことを言います。水のやりすぎが主な原因ですが、水はけの悪い土でも良く起こります。
また、夏場は、直射日光が当たる昼間に水をあげると蒸れてしまって、根が傷む→根腐れを起こすことがありますので注意しましょう。
気温が低い
3点目は「気温が低い」です。
バジルは、夏の野菜で、生育適温は、15~25度と言われています。暑さにはめっぽう強いので40度になってもグイグイ育ちます。
一方で、寒さには弱く、15度以下になると生長が弱くなり、10度以下になると枯れてしまいます。
バジルがしおれてしまった場合は、気温が原因の場合があります。
バジルの苗が売り出される4月~5月はまだ朝晩の気温は冷え込むことがありますので、注意が必要です。
害虫の影響
4点目は「害虫の影響」です。
バジルは比較的というかかなり害虫には強い野菜ですが、まれに害虫の影響で弱ることがあります。
葉の幅が狭くなってしまっていたら、害虫を疑いましょう。ハダニなどの害虫が葉っぱについていないか確認してみてください。
日照不足
5点目は「日照不足」です。
バジルは日光が大好きですので、日陰ではなかなか育ちません。日照が不足すると気温も上がりませんので、弱りやすくなります。
栄養不足
6点目は「栄養不足」です。
バジルは肥料をそれほど必要としない野菜ですが、プランターなど土の中の栄養が不足するとしおれることが考えられます。
しおれたバジルの復活方法
ここまで、バジルがしおれる原因について説明してきました。
ここからは、しなしなにしおれてしまったバジルの復活方法について説明していきます。
ポイントは以下の通りです。
・水をたっぷりやる
・根を傷めない、水をやりすぎない
・室内に取り込むなど保温する、適期に植える
・害虫を駆除
・日当たりの良い場所に移す
・追肥をする
順番に説明していきます。
水を十分にやる
1点目は、「水を十分にやる」です。
室内、ベランダなどのプランターでの栽培いずれも同じですが、土の表面が乾いたら、鉢底から水が出てくるぐらいたっぷりと水をあげましょう。
特に暑い日が続く時期は、朝晩2回たっぷり水をあげると効果的です。
なお、畑などの露地栽培では、水分が切れることは少ないですが、バジルがしおれてきたらたっぷり水をあげましょう。
根を傷めない、水をやりすぎない
2点目は、「根を傷めない、水をやりすぎない」です。
植え替え直後は、根を痛める原因にもなる風に気をつけると良いでしょう。根が活着するまで、風をよけるため室内に入れたり、風を遮る場所に移す、風を遮るものを置くといったことで回復を促すことができます。
根腐れにならないようにするには、水はけのよい土と水をやりすぎないことが大事です。
根腐れが起こってしまっても、早期であれば、根の腐った部分を取り除くことで復活させられることもあります。 土から出し、根の先端の黒ずんだ部分をハサミでカットしましょう。
室内に取り込むなど保温する、適期に植える
3点目が、「室内に取り込むなど保温する、適期に植える」です。
すでに述べた通りですが、バジルは夜間の気温が15度以下になると生育が極端に落ちます。なので、気温が十分に上がる適期に植えるのが大事です。
すでに、プランターや鉢などで栽培していて、寒さにやられた場合は、夜間は室内に取り込むと復活しやすくなります。
露地栽培の場合は、マルチなどで保温してあげると良いです。私は必ず黒マルチで育てています。
害虫の駆除
4点目が「害虫の駆除」です。
当たり前ですが、害虫の影響で弱っている場合は、まずは害虫の駆除をしましょう。
ハダニなどがいないか、こまめに観察して、居るようなら早めに駆除してください。
駆除できたら、通常の葉のある所まで弱った葉をカットすると復活することがあります。その後も虫には注意しましょう。
日当たりの良い場所に移す
5点目は、「日当たりの良い場所に移す」です。
日照が影響して弱っている場合は、日当たりの良い場所に移すのが一番です。プランターや鉢を日の当たる場所に移動しましょう。それで復活することがあります。
追肥をする
6点目は「追肥をする」です。
肥料切れが原因で弱っている場合は、追肥が効果的です。液体肥料を使うと即効性があり、復活が早くなります。
私がいつも使っているのは、ハイポネックスという液体肥料で、生育が悪い時などに2週間に1回程度追肥してあげると見違えるように回復したりします。
(参考)ハイポネックスは、ホームセンターなど店舗よりAmazonなど通販で購入する方が安いことが多いです。
ホームセンターなどで購入したバジルの苗を植え替える際の注意点
ここまで、バジルがしおれてしまうことについて、理由や復活方法について説明してきました。
ここまでのまとめに近いですが、一番バジルが弱るタイミング「ホームセンターなどで購入したバジルの苗を植え替える際」の注意点に触れておきます。
以下の3点です。
・根を傷つけない
・直射日光は避ける
・気温に注意
順番に説明していきたいと思います。
根を傷つけない
先述の通りですが、植え付けの際にバジルの根っこを傷つけないように丁寧に扱いましょう。定植後は、風で株が揺れないように風を遮るものを置いたりするとなお良いです。
直射日光は避ける
定植時期にもよりますが、定植直後に株が弱ることで直射日光に耐えられないことがあります。
特に植え付け時期が暑い時期にずれ込んだ場合(特に6月以降)は、半日陰で数日様子を見てから、直射日光に当てるようにするとしおれることは少ないと思います。
気温に注意
先述の通りですが、十分にあたたかくなってから植えるのがベストです。
多少植えるがおくれても、暑い時期になればグイグイ育ちますので、天気予報を見て朝晩が冷えるのが続くのであれば、少し気温が上がるのを待ってから植えるぐらいの方が良いです。
まとめ
いかがでしょうか。
この記事では、
・バジルがしなしなで元気がない。ぐったりして枯れたようになっている原因は何?
・買ってきた苗を植え替えしたらぐにゃぐにゃにしおれてしまった。どうしたら復活する?
という疑問にお答えしてきました。理由がわかれば対策も可能になると思います。
本文でも記載しましたが、基本的にはバジルは丈夫な野菜です。少し弱っているとか、生長しないと思っていても、暑くなるとぐんぐんと生長するものです。
しおれてしまったら記事に記載の理由を参考にしていただくと復活できると思います。
記事は以上です。何かのお役立てば幸いです。