野菜が育つために必要なものは、光、空気、栄養、水ですが、家庭菜園で一番に手間がかかるのが水やりですよね。
この記事では、
・家庭菜園では、水やりはどれぐらいの頻度でやれば良いの?
・水やりの注意点は?
という疑問にお答えしていきたいと思います。
この記事の信頼性
この記事の筆者は家庭菜園を始めて7年以上です。市民農園での露地栽培とプランター栽培で30種類以上の野菜栽培を行っています。
【家庭菜園】水やりの頻度はどれぐらい?【注意点は?】
野菜を含めた植物には水が欠かせないのはご存じの通りですが、水を一杯あげれば良いというものではありません。
水やりすぎることで、根が呼吸できなくなり、枯れてしまったり、カビや病気を引き起こすということもありますので注意が必要です。
というわけで、どの程度の頻度で水やりをするのが良いのかポイントを説明していきます。
ポイントは以下の点です。
・露地栽培とプランターや鉢など栽培場所
・野菜の生育過程
順番に説明していきます。
露地栽培とプランター/鉢など栽培方法別の水やり頻度
水やりの頻度は、
・露地栽培(地植え)
or
・プランター/鉢など(地植え以外)
栽培場所によって頻度が異なります。
露地栽培の場合
露地栽培の場合、栽培期間中、定植時などを除き、ほぼ水やりは不要です。
というのも、露地栽培の場合、多少雨が少なくても、土の中で水が保たれますので、完全に乾いてしまうということはありません。
野菜は、乾燥が続けば、土の中で水を求めて根を伸ばし、給水しますので、ほぼほぼ放置で問題ありません。
夏場などで、晴れの日が続いて、野菜の葉がしおれているときに、水やりをする、ぐらいです。
トマトの栽培などでよく言われますが、乾燥気味に育てることで、根をしっかり張らせることができます。根の生長は、地上部分の茎や葉、実の生長につながります。
人間でも同じですが、多少厳しい環境で育てることで成長が促されるということですね。
プランター/鉢など(地植え以外)の場合
マンションやアパートのベランダなどで、プランターや鉢などで野菜を育てている方もいると思います。
プランターや鉢の場合は、露地栽培と違って、水やりに注意する必要があります。
というのも、プランターや鉢の場合、土の量が限られているので、土が保水できる量を超えて乾燥してしまった場合、土の中から水分が完全に無くなってしまいます。
そうなると野菜は枯れてしまいますので、その前に水やりをする必要があります。
プランターや鉢の場合の水やりの目安は、
・土の色を見て、表面が乾燥したら
です。土の表面が白っぽくなってきたら水やりをするという感じで良いです。
夏場は、朝夕2回になるでしょうし、冬場などは3日に1回程度で済むと思います。
使っている培養土の保水性にもよるので、乾燥しやすい水はけのよい土を使っている場合は、特に注意して水やりしてあげてください。
水やりをするときには、プランターや鉢のそこから水が出てくるまでたっぷりとあげましょう
野菜の生育過程ごとの水やりの頻度
水やりの頻度は、野菜の生育過程によっても異なります。以下の3つの時期についてご説明していきます。
・種まき時
・苗の定植時
・定植後
順番に説明していきます。
種まき時
種まき時は、基本的には水やりが必要です。
一般的な作物の種まきでは、直まきでもポットまきでもどちらでも、種まき後にたっぷり水をやります。発芽までは土の表面が乾燥したら水やります。
注意点としては、以下2点を挙げておきますので頭の片隅に置いてください。
・種が小さくて軽いものは、水やりで種が流れてしまわないよう静かに丁寧に
・豆類は、種まき時には水やりが不要なものが多い
苗の定植時
苗の定植時にも水が必要です。
露地でも、プランターでも、苗の根鉢を植える穴をあけたら、植え付ける前に穴に水流し込みます(少し水がたまるぐらい。)。そうすることで、水を求めて根が伸びやすくなります。
穴の中の水が引いたら、苗を植え付けて、水をたっぷりあげたらOKです。
活着するまでは、土が乾燥したら水やるようにすれば大丈夫です。
定植後
定植後の水やりは、最初に説明した通り、
露地栽培では基本的に水やり不要、プランター/鉢の場合は、土の表面が乾いたらたっぷりで、基本的にはOKです。
なお、定植後に水やりで注意したいのが、作物ごとの特徴です。
例えば、大玉トマトなどは、乾燥したときに一気に大量の水やると実割れしたりしますし、
里芋などは、水が多い方が育ちますが、逆にオクラなどは、水をあげすぎると花が落ちて実が付かなくなることもあります。
▶【オクラ栽培】大きくならない・枯れる・花が咲かない【気を付ける注意点】
水やりの注意点(まとめ)
一部繰り返しになりますが、水やりの注意点をまとめておきます。頭の片隅に置いていただければと。
- プランター/鉢では、水やりは土の表面が乾いたら
- 水を頻繁にあげすぎない(根が腐って枯れたり、カビや病気の原因になる)
- 水をあげるときはたっぷりあげる
長期外出時などの水やり対策(自動水やりなど)
最後に、水やりに関して、プランターや鉢などで野菜を育てている方が気になる点として、長期外出があると思います。
外出中の水やり対策として、いくつか役に立つアイテムをご紹介します。いざ外出となったときにすぐに手に入るものではないので、事前に準備しておくと安心だと思います。
自動水やり関連には主に以下3タイプがあります。
・簡易タイプ
・電動タイプ
・土に混ぜて保水力を上げるタイプ
簡易タイプ
電気を使わないタイプの自動給水機。給水用の水を入れる容器への給水は手動。比較的安いのが特徴。
八番屋 水やり当番
空のペットボトル容器を利用して、留守の間の植物の水やりが簡単にできる給水器。電源不要。プランターの四隅にセットすれば満遍なく給水可能。
ペットボトル以外に、コップ・バケツでもOKで長期外出時は、大きな容器を使えば長期間の自動給水が可能。鉢に挿すセラミック部分にしっかり水を浸透させないと給水できない点に注意。
水やり当番 カエル君
ちょっとかわいい自動給水機が良いという方には、こちらがおすすめ。パンダちゃんタイプもあります。
仕組みは、最初に紹介したものと同じで、細いチューブの中を水が自然に吸い上げる力(毛細管現象)を利用し、土に埋め込む素焼きの部分から適度に水が浸透します。
ぺットボトル容器を利用して、留守の間の植物の水やりが簡単にできる給水器です。
電動タイプ
電動タイプは自動散水の時間を設定できるという点で、特に長期の外出などに便利です。電池やソーラーパワーを使うものもあり、近くに電源は不要です。
簡易タイプと比較するとやや割高ですが、日常使いもできるので、長期的にみると良い買い物かもしれません。
M.ZONE 自動 散水タイマー
散水タイマーで、自動散水が可能。12時間から15日間の期間で、散水間隔は自由に設定。最大10鉢まで同時に水やりが可能です。サイフォン効果の影響を避けるために、コントローラーより高い位置にウォーターバレルを置かないように注意が必要です。電池使用。
funks 水やり花子
特徴はソーラーパワーで自動給水できるところです。電源・水道不要なので、ベランダでも問題なく使えます。
散水したい時刻と散水時間を分、時、曜日きざみで最大80まで登録可能。いろんなノズルで自由に散水ができます。少しお値段は高いですが、長く使える便利な自動給水機です。Amazon・楽天でも星4評価と高評価です。
土に混ぜて保水力を上げるタイプ
最後に、土に混ぜて保水力を上げるタイプをご紹介します。こちらは、栽培の準備段階で培養土に混ぜて使います。
給水機のようにあとから追加できない一方、見た目上は何もないためすっきり見せることができて、かつ、管理が非常に楽。面倒な設置作業や、給水タンクへの水の補給などが一切不要です。
特にズボラな方は、これを最初から導入しておくことをおすすめします。
10日間水いらず 50g
土に混ぜて使い、土の保水力を高めるタイプ。
土に混ぜ一度水を与えるだけで、ポリマーが土の中の水分率による浸透圧の作用により収縮を繰り返し、水やりが軽減します。土の中の水をコントロールするため、根腐れも少ない。5年程度で自然分解するため環境にやさしい。
「2~3週間家を空けて全く問題ない」といったレビューもあります。
まとめ
いかがでしょうか。
この記事では、
・家庭菜園では、水やりはどれぐらいの頻度でやれば良いの?
・水やりの注意点は?
という疑問にお答えしてきました。ポイントは、「土の表面が乾いたらたっぷりやる」です。これだけ覚えておけば基本問題ないです。
あとは、いろいろな野菜を育てながら試行錯誤していただければと思います。
記事は以上です。