酒田から少し足を延ばして、秋田県の由利本荘市にある天寿酒造さんを訪問し酒蔵見学をしてきましたので、様子をお伝えしたいと思います。
事前に見学のお願いをしていましたので、蔵人(*)の方に案内していただきました。
蔵人とは
酒造りの最高責任者を杜氏(とうじ)と呼びます。酒造りの技術職人集団という意味で杜氏と呼称されることもあります。そのため、冬季に酒蔵で働く人すべてが「杜氏」だと捉えられることもありますが、杜氏と呼ばれる長(おさ)は、一つの酒蔵でただ一人です。杜氏のもとで酒造りに携わる職人は蔵人(くらびと)と呼ばれます。杜氏・蔵人たちは、農村・山村・漁村から酒どころの蔵元へ出向いて、農閑期・漁閑期ともなる晩秋からの早春の頃にかけて、寒造り(かんづくり)に励んでいます。
月桂冠HPより引用
天寿酒造と代表的なお酒
天寿酒造さんは、鳥海山の麓、由利本荘市の矢島町にあります。創業は、文政13年(1830年)。今から約190年前ですね。長い歴史のある酒蔵さんです。
主なブランドは「鳥海山」、「天寿」でしょうか。
「天寿」は私の近くのショッピングセンターなどでも見かけるのでたまに飲んでいます。
「鳥海の雫」という限定品もあり、精米歩合35%の大吟醸です。酒袋から滴り落ちる雫一滴一滴を集めた「鳥海の雫」、鑑評会に出品するものと全く同じ手法の大吟醸だそうです。知人から「秋田県で一番おいしいお酒の一つじゃないか」と聞いたことがあります。
1度だけの出荷の限定販売のお酒です。毎年10月1日初出荷で年に1度だけの出荷の限定品だそうです。
一度飲んでみたいですね。
酒蔵見学
見学予約の方法
天寿酒造さんの酒蔵見学は、電話かE-mailで申し込みをします。私は電話で申し込みをしました。
予約は一週間前までにする必要があります。見学の実施概要は以下のとおりです。
春・秋・冬はそれぞれイベントがあるようなので、天寿酒造さんのHPで確認してみてください。
見学時間は約1時間です。
見学可能日時 | 営業日(月曜日~金曜日) 9:00~12:00、13:00~16:00 |
料金 | 無料(別途、衛生用の帽子代50円) |
予約方法 | 電話:0184-55-3165 E-mail:info@tenju.co.jp 連絡事項
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見学内容 |
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酒蔵見学の様子
天寿酒造さんの外観。
歴史を感じる建物ですね。
こちらが入り口です。
蔵人の方の案内で酒蔵を見せていただきます。
麹を作る部屋だそうです。外観のみの見学でした。引き戸に麹を作っている写真が貼ってありまして、それを見ながら説明してくれます。
酒母を造る部屋
酵母には様々な花の花粉(?)から取り出されたものも使われているそうです。
こちら(↓)はもろみを作る蔵です。
とても大きなドラム缶のようなもので、徐々にコメなどの材料を足しながら時間をかけて熟成させるそうです。大きなドラム缶は6000リットル入るそうです。
こちら(↓)が貯蔵蔵。
タンク1つで18,000リットル入るそうです。冬の間に作ったお酒を保管し、順次出荷するそうです。
保存している間に、不純物や色がついてくるそうですが、そういったものは炭を細かくしたものを入れることで取り除けるそうです。
こちら(↓)は洗米機。(夏場なので解体しているため、すべてのパーツはそろっていないそうです)
40㎏ずつ機械で洗米し、下の大きな器で含水量が30%になるまで水に浸すそうです。
精米については、すべてこちらの蔵で行っていたようですが、現在は、出荷も増えたため、一部外注しているとのことでした。
お酒で使うコメも精米するのですが、精米後食べる部分の白米が90%程度は残る一般食用米とは異なり、お酒に使うコメは、精米歩合50%等、半分ぐらいは「ぬか」となってしまうそうです。
このぬかは肥料として使ったり、コメの中心に近い部分はせんべい(売店でも売っています)にするなどごみが出ないようにしているようです。
蔵人さんたちは夏場はお米を作って、冬場に自分で作ったコメでお酒を造られているようです。
こちらの機械で酒を絞るそうです。
見学の最後は試飲とお土産屋です。
試飲はとてもおいしかったようです(妻の感想。私は運転のため飲めませんでした。残念)
売店のお酒のメニューです。
日本酒造りの工程を本当に丁寧に説明していただき本当にありがとうございました。
夏に行ったので、製造工程を実際に見ることができなかったは残念でしたが、とても勉強になりました。
夜はお土産で買った『天寿大吟醸』(生酒)とお土産でいただいたおちょこで晩酌です。
うっまかぁ~。
「生酒」(なまざけ)は、「火入れ」と呼ぶ60℃ほどの加熱処理を一度もしない酒です。しぼりたてのフレッシュな香味を楽しむ酒で、冷やして飲むのに適しています。
月桂冠HPより引用
まとめ
いかがでしょうか。
秋田県由利本荘市にある天寿酒造さんの酒蔵見学についてお伝えしました。予約は1週間前までなので気を付けてください。それでは、酒蔵見学を楽しんでくださいね。
この記事が皆様の何かの役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。