ネギやニラなどを育てていて、白いかすり傷のような、白斑を目にしたことはありませんか。
この記事では、
・ネギやニラの葉に白いかすり傷がついて、だんだん広がっていくけど何かの病気かな?
という疑問の答えの1つだと思われる害虫のアザミウマについて、気を付けることや防除法などを紹介します。
ネギやニラの葉にでる白い斑点はアザミウマが原因かも?【発生すると大変です】
ネギやニラの葉に出るかすり傷のような白い斑点が発生したら、葉っぱをよく見みましょう。
葉っぱの上を黄色や褐色の小さな虫(1mほど)が動いていたら、アザミウマ(スリップス)の可能性があります。
以下の画像は私が育てているニラですが、葉っぱに白い筋のようなものが出ているのがわかりますでしょうか。これがアザミウマ(スリップス)による食害です。
同じような症状が出ていたら、アザミウマ(スリップス)による食害を疑ってください。
アザミウマ(スリップス)とは
アザミウマには様々な種類がいますが、ネギに主に発生するのはネギアザミウマです。アザミウマの主な特徴は以下のとおり。
・成虫、幼虫ともに葉の表面を食害
・食害されると白い傷のようになり、食害が進むと葉が白化し最悪枯れてしまう
・体長は1~1.5mm程度
・大量の産卵(100個以上)により増加速度が速い
などです。小さくて、繁殖速度が速いため発生すると厄介な害虫です。実際の写真は以下のとおり。赤丸の中がアザミウマです。少し細長い体ですが、私の指と比較するとかなり小さいのがお分かりいただけると思います。目を凝らさないと見つけにくいですよ。
ネギやニラだけでなくほかの野菜にも白い斑点が。アザミウマによる私の被害
私の場合、自宅でのプランター栽培と露地栽培を行っていますが、プランター栽培の被害が甚大です。
ネギやニラだけではなく、ほかの野菜にも白い斑点が発生しています。
例えば、こちらはサンチュです。一度発生すると葉っぱという葉っぱに寄生して増殖します。かなり食害され白化が進行しています。
こちらはキュウリの苗。うどん粉病も発症していますが、アザミウマにもかなり食害されています。
これら以外にも
・わけぎ(被害大)
・ミント
・オカワカメ
・アシタバ
・ツルムラサキ
・リーフレタス
などなどです。
発生したらありとあらゆる野菜が食害されると考えておいたほうがよいでしょう。
アザミウマ(スリップス)の防除対策
じゃあ、どうしたら防除できるのかという話ですが、まずは
・発生させない
ということが大切だと思います。
私の場合、プランターで大量発生して困ったわけですが、発生原因を考えてみると、
・露地栽培の畑の土をプランターに入れてしまったこと
が思い当たります。マンションの中層階に住んでおり、それまで発生していなかったことを考えると、どこからか持ち込まれたと考えるのが自然です。
一時期、畑で栽培した作物の土を払うときにプランターの上に落としていたのですが、それが原因かと。蛹は土の中にいるようですし、それを持ち込んでしまったようです。
畑の土にはいろいろな害虫が含まれていると思いますので、プランターには混ぜないよう注意しましょう。その他にも買ってきた苗から発生するということもあり得ます。
というわけで、プランター栽培の場合、
・持ち込まない
ということが大切です。
さて、発生してしまった場合の防除法ですが、良いサイトを見つけましたので、紹介されていた防除法を以下に引用させていただきました。ぜひ参考にしてください。
①の餓死させるというのは大事だと思います。私もプランターの土の消毒は行っていますが、完全に何も作物がない状態を作り出せなかったために、何年もアザミウマに苦労をさせられました。
①施設では、作付け前に除草を行い、ハウスを閉め切り、次の作付けまで20日以上あけ、成虫を餓死させる。
②本種の発生した施設では土壌消毒を行い、蛹または成虫を死滅させる。
③株や苗で持ち込まれる場合が最も多く、株や苗を購入する場合は本種が寄生しているかどうかよく確認する。
④育苗専用ハウスを設けて隔離栽培し、育苗時の防除を徹底する。
⑤ハウス内の雑草はこまめに除草を行う。
⑥側窓開口部にアルミ蒸着フィルム交織ネットや寒冷紗を張り、スリップスの侵入を防ぐ。
⑦青色、黄色に誘引されやすいため、ハウス入り口などに黄色や青色の肥料袋などを放置しない。
⑧シルバーフィルムによるマルチは忌避作用を持つ。
⑨近紫外線除去フィルムを利用して虫の行動を抑制する。
⑩収穫後不必要な株や苗、残渣は速やかに焼却処分する。
⑪圃場周辺にある鑑賞用の花きや雑草は発生源になるので処分する。
⑫施設周辺(最低5m)の除草を行い、施設内への飛び込みを減少させる。
⑬黄色、青色の粘着トラップで発生の有無を観察して、発生動向に充分注意する。
⑭強風の吹いた直後には近隣に発生地域がなくても、綿密に調査を行う。
⑮木酢液を噴霧することで、スリップスを忌避する効果がある。
⑯砂糖を200倍~500倍に希釈し、有機リン剤を溶かして噴霧すると、新芽や蕾から這い出し、舐めて死滅する。
⑰ククメリスカブリダニ(天敵資材)を放飼し、防除する。引用:スリップスの防除対策
最後にアザミウマが発生した後に有効といわれる薬品を紹介しておきます。
まとめ
この記事では、
・ネギやニラの葉に白いかすり傷がついて、だんだん広がっていくけど何かの病気かな?
という疑問の答えの1つである、害虫のアザミウマについて、お伝えしてきました。
アザミウマは発生すると駆除が本当に大変ですので、発生させないよう注意いただくとともに、発生した場合は、早め早めに駆除するようにしてくださいね。
この記事が何かの役に立てば幸いです。